1.クリティカルシンキングとは

◆クリティカルシンキングとは

クリティカルシンキングは、論理的・構造的に思考することを指します。

クリティカルシンキングは、日本語にすると「批判的思考」と訳します。
文字にすると悪い部分を見つけて指摘するような…言わば粗さがしをするような印象を受けてしまいますが、そのような意味ではありません。

"欠点を探す"ということを目的にしているわけではなく、
自分が普段無意識にとっている行動や考え方を意識化し、分析的・客観的に振り返ることを目的とした思考法です。


ロジカルシンキングとクリティカルシンキングの違い

ロジカルシンキングについては前記事で紹介していますので、是非ご覧ください。

ロジカルシンキングは「論理的整合性が取れていれば、思考の偏りまでは検証しない思考法」です。
クリティカルシンキングは「既にある情報や思考を検証し、自身の考えは偏っていないか、もしくは以外にも情報はないかを検証していく思考法」です。

ロジカルシンキングだけでは、前提となる情報や思考が正しいかどうかは不明であり、
クリティカルシンキングだけでは、具体的な行動にはつながりません。
どちらも併用すると、より的確な提案を導くことができるでしょう。

2.クリティカルシンキングを身につけるメリット

前提としている情報を疑う力を鍛える

思考の偏りに気づけるようになる

円滑なコミュニケーションがとれるようになる

数値データから的確な判断ができるようになる

様々な視点から考えられるようになる

課題の本質を見抜ける

課題に対して優れた対策がとれる

3.クリティカルシンキングの考え方

クリティカルシンキングの考え方は4つの段階に分けられます。
①ゴールを明確にする
②現状を分析する
③課題を見つける
④解決のためのアクションを考える


構成としては、
「問いや主張」に対して、「仮説」を何個か立て、「疑問」を抱くということ。

【例】
主張「会社で取り扱っているトマトを使った加工食品は利益が落ちている。トマトを使っている食品は全て取りやめるべきではないか」

仮説①「トマトを扱うべきではない」
仮説②「利益が落ちている」
仮説③「トマトを使っている食品は全部とりやめたほうがいい」

疑問①「利益が落ちているということは売上も落ちているのだろうか、トマトに問題があるのか」
疑問②「トマトの食品全てに問題があるのか。利益がでている商品は1つもないのか」
疑問③「何故利益が落ちているのか。どこにコストがかかっているのか」

といったように、主張では推論や思い込みや不明瞭な点が入っているため、
1つの主張をいくつかの仮説や疑問に崩していって問題点を明瞭にする必要があります。

4.トレーニング方法

単語1つ1つの不明瞭な言葉に着目する
例えば「早い」「遅い」、「多い」「少ない」、「忙しい」「暇」など。
個人によって捉え方が違う単語は具体的に数字で表すとよいでしょう。
また、他社が不明瞭な単語を使う際、何故そう感じたのかも踏まえて数字で表してもらえるようにお願いしてみるのもよいでしょう。

仮説を立てて検証する
仮説を立てるAさん、それに対して反論をするBさんのように、2人以上で取り組むとより効果的かつ楽しくディスカッションが行えます。

他にも
事実と意見を区別する
ネットで公開されている例題を解いてみる
具体的に話すことを心がける などが挙げられます。

5.まとめ

クリティカルシンキングは簡単にできる思考法ですので、だれでも鍛えられます。
ただし、使いこなすには日々の研鑽が必要となります。
より生産性の高い仕事を行うためにも、是非実践してみてください。

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1.ロジカルシンキングとは

◆ロジカルシンキングとは

ロジカルシンキングとは、一貫していて筋が通っている考え方、あるいは説明の仕方のことです。
日本語に訳すと「論理的思考」 「論理的な考え方」をさします。

物事を論理的に捉えながら話すことにより、聞き手にもわかりやすく伝えることができます。
また、問題解決の際にも原因特定や解決策の立案に効果的な思考プロセスです。
ビジネスシーンでは、分かりやすく筋の通っている話し方や相手を納得させる話し方を身につけることはとても重要です。

ロジカルシンキングとクリティカルシンキングの違い

また、関係性を深い言葉でクリティカルシンキングという言葉もあります。
クリティカルシンキングは「物事を鵜呑みにせずに吟味し、適切に疑う思考態度」「その考えが正しいのかを検証して本質を見極める行動をさします。

ロジカルシンキングだけでは、前提となるデータが正しいかどうかは不明であり、
クリティカルシンキングだけでは、具体的な行動にはつながりません。
どちらも併用すると、より的確な提案を導くことができるでしょう。

クリティカルシンキングについては後日記事を公開したいと思います。

2.ロジカルシンキングを身につけるメリット


コミュニケーション能力の向上

問題解決力の向上

生産性の向上

提案力の向上

分析力の向上

原因特定と問題解決の能力の向上

他者の話や提案を聞く力の向上

物事の本質を理解できるようになる

自分の考えが伝わりやすくなる

3.ロジカルシンキングの考え方

ロジカルシンキングの基本の推論法は3つあります。

演繹(えんえき)法

法則から結果を生み出す方法で、前提となるルールに目の前で起きている物事を当てはめ、「当てはまるかどうか」で結論を出すという推論法です。
仮定や仮説からではなく、事実に沿った内容が前提であるため、強い説得力が持てることが特徴です。

演繹法は、正しいとされているルールに物事を当てはめて結論を出すものなので、「今後の市場動向の予測」や「戦略や方針に基づいた企画立案」「会議のファシリテーション」「企画を提案する際のロジック」など事業・戦略立案との相性が良い手法です。

構成としては、
大前提→小前提→結論
もしくは
前提→結論 
の形で論理が展開されていきます。

判りやすい具体的な例を下記に挙げます。
前提①『羅生門』の作者は芥川龍之介である。
前提②『蜘蛛の糸』と『羅生門』の作者は同じである。
⇒結論 :『蜘蛛の糸』の作者は芥川龍之介である。

この例を数式でいえば、
A=B かつB=C である場合、A=Cが成り立つ といった考え方です。


帰納法

複数の事実や事例をもとに導き出される傾向から、結論や規則性を見つけ出すという推論法です。
規則性を導き出すための事実や事例が多いほど納得感を与えやすいのが特徴です。

複数の出来事をもとに、規則性を見つける場合で役立つため、営業・マーケティングとの相性が良い手法です。収集した結果が多いほど、より納得感のある結論に結びつけることができます。

構成としては、
出来事①&出来事②&出来事③…→結論
の形で論理が展開されていきます。

判りやすい具体的な例を下記に挙げます。
出来事①『羅生門』の作者は芥川龍之介である。
出来事②『蜘蛛の糸』の作者は芥川龍之介である。
出来事③『杜子春』の作者は芥川龍之介である。
⇒結論:芥川龍之介は小説家である。


◆弁証法

 肯定と否定の対立する事象をすり合わせることによって、矛盾を解決し、よりよい結論を見出す推論方法です。
対立する物事から新しい見識を見いだせることが特徴です。
例えば、社内会議で対立する二つの意見に考えが二分されたときなど、2つの対立する意見が平行線を巡った時に相性が良い手法です。

構成としては、
肯定的な意見や出来事&否定的な意見や出来事→結論
の形で論理が展開されていきます。

判りやすい具体的な例を下記に挙げます。
肯定的な意見:読書をすると知識が身につくため読んだ方がいい
否定的な意見:暗い場所で読書をしたら目が悪くなったため読まない方がいい
⇒結論:明るい場所で読書をしよう


4.トレーニング方法

意識して結論から話す

インプット・アウトプットの練習をする

わかりやすく簡潔に話す練習をする

一方的ではなく、双方が話せる状況を意識する

情報を取捨選択して使う

ロジカルシンキングを日常的に実践する

仮説を立てることを習慣化する

セルフディベートで論理的思考を補強する

5.まとめ

ロジカルシンキングは、ビジネスシーンで非常に有用なもので、習得しておくことで役立つスキルです。
ただし、ロジカルシンキングでたどり着いた結論は、問題を解決するための1つの手段にすぎません。
答えはそれだけではないということも理解して運用しましょう。

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